2010年1月 館山若潮マラソン

2年ぶりの舘山若潮マラソン

初フルもここなら初サブ3.5もここ。というか走歴浅いこともあって、ウルトラ含めて3回以上出たことある大会は、富士五湖ウルトラ、奥武蔵ウルトラ、とここだけ。制限時間が6時間に伸びたこともあり、昨今のブームで巨大大会化していないかどうかが心配。

毎年「寝不足だ」「練習不足だ」「体重オーバーだ」と言い訳ばかりしていたが、今年は事前にしっかり走れた。10月からしっかり毎月100km以上を達成、1月はレースに出まくったこともあり、ここまでですでに190kmも走っていた。ただし正式なフルマラソンは昨年3月の荒川マラソン以来なので「フルマラソン」という距離に対する不安はあった。ハーフのペースで突っ込んで後半つぶれることだけはないよう気をつけたい。

昨年横浜から東京に引っ越したため電車で会場まで単独移動。東京駅始発6時半の特急はほぼランナーで満席。2時間ほどかけて館山駅に到着したら改札を出たところからすでに無料送迎バス乗り場まで人の列でつながっている...

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バスの中で小金井公園走友会の方と遭遇。会場までご一緒してから会社のラン仲間と合流。暖かい、風も無い絶好のコンディションゆえ半袖での出走を決意。ただしお腹にタオルを挟む。特急内で朝食を摂ったが、走る前に更にオニギリとバナナを食す。これで栄養補給は万全、のはずが走る直前の水分補給を忘れてしまった。今日は暑くなるというのに。

トイレに行っていたためスタート地点に並んだのはギリギリで列に入れず、結局歩道脇からのスタート。そしてあっけないスタートの号砲。それなりに前方にいたにもかかわらず前が詰まってもどかしい状態が続く。あっちへウロウロを繰り返しながら徐々に前のランナーをかわしていく。スタートして2,3kmでちょっとした折り返し。それからちょっと坂道を上ってしばらく行くといつもの見通しの良い海沿いのコース。暖か過ぎたのか残念ながら海の向こうに見えるはずの富士山は見えなかった。

手元のタイムで5kmが22分41秒、混雑にやられたが、もともと4分40秒くらいのペースを想定していたのでOK、ウォーミングアップ完了。走る前の水分補給を忘れてとにかくノドが渇く。トイレに行ったばかりなのにまたすぐ行きたくなった。前が詰まっているのでよほどトイレに行こうかと思ったが出来るだけ我慢して散らした結果、ゴールまで一度も寄らずに済んだ。最初のエイドは水のみ、ガッツリ飲んだ。

10km通過が44分17秒、5-10km区間を21分36秒ってホントかね?と自分で驚く。ウルトラと違ってそんなに距離表示はいい加減ではないはず。この後も調子よかった、15kmが1時間6分9秒(5kmを21分52秒)、このままのペースで中間点まで、あわよくば30km地点まで行ってしまいたい。館山ファミリーパーク前の20km地点が1時間27分55秒(5kmを21:46)、まだ設定タイムより全然貯金がある。走りはラクではないがハーフのように飛ばしてキツイ、というかんじでもない。まだこのまま行けそうだ。前にいるランナーを少しずつ抜いていく。もうほとんど追い抜かれることはなくなった。

中間点を1時間32分47秒で通過。「このまま行けたらすごいことになるな」と思いながら気持ちよく走る。エイドでは暑いので必ずスポンジを取った。お腹いっぱいなので食糧はほとんど取らず、2度ほどパンとバナナをつまんだ程度。ポケットに6個入れたアメをずっと舐めながら走った。15kmから20kmまではゴミ箱を通り過ぎてしまったのでずっとスポンジを持って走ったが苦にはならなかった。

中間点を過ぎて2kmほど行くと鋭角に左に曲がる。ここで海とはしばしお別れ。坂道コースに入る。沿道の応援が多い。今回スタートからずっと応援して下さる皆さんに対してきちんと顔を向けて手を振り返すようにしていた。このカーブはとりわけ応援・拍手が多いので、走りながらこちらも拍手で返したらなんだか笑われてしまった。ちょっとせまい車道に入るが走りづらいとは思わなかった。あとでRUNNETを見たら「交通規制がなくて怖かった」と複数投稿されていたが時間が違ったせいか気にならなかった。私設ミカンエイドで有り難くミカンをいただく。遠くから左手を伸ばしておいて「もらいます」と意思表示をしておくと渡す方も渡しやすいのだろう、スムーズに受け取ることが出来る。交通量の多い車道を左折していよいよ上りのコースに入る。

25kmの通過が1時間50分15秒(5kmを22分20秒)、21分台を超えてしまったがコースが上っていることもあり気にならない。あとはいかに大きなペースダウンなくゴールまでまとめられるか。アップダウンを繰り返すコースを少しずつ前を抜いていく。

30kmの通過が2時間12分38秒(5kmを22分23秒)、よくここまでこのペースを維持出来たな、と自分で感嘆する。あと12kmを1時間で走っても大幅に自己ベスト(昨年の荒川:3時間25分)を更新出来る計算。これで気持ちがかなり楽になった。とにかく大崩れしないようペース維持だけを心がけた。山中での最後の坂の下にエイドがあり、そこからギアをかえてガシガシ上っていく。本当にこんなスピードで自分は5分/kmを切って走れているのだろうか?ペースの感覚がわからなくなる。しかし前を走るランナーを見ていればそんなに大きく狂うことはない。そして名物オニギリエイドを発見。「オニギリ、オニギリ」とつぶやきながら口に放り込んだが、水がないので飲み込めない、く、苦しい、ノドに詰まる。関門である33km地点は涙目のまま通過、海沿いの道に戻ってきた。これで山中は終わりだ、しかしまだ結構距離は残っているので安心は出来ない。

35kmの通過が2時間35分12秒(5kmを22分34秒)、きつい上りがあった割にはペース落とさずに走ることが出来た。とにかくペース維持。このあたりで先行していたS藤君を抜いたらしいが気付かなかった。40km地点が遠く感じる。

「こんなに距離あったっけ?」、さすがに疲れてきたか。あと5km、あと3km、そして40km地点の通過が2時間57分33秒(5kmを22分21秒)、いまだペースは落ちていない。スタートしてまだ3時間たっていないということは、サブスリーの可能性のある人もまだコース上を走っているということなんだな、と妙に感心しながら走る。自分が3時間という時間の壁に結構近づいていると思うと不思議な感覚。40km地点を越えたところでスパートした(つもり)。あと2kmならなんとかなると思った。しかし海沿いの直線が長い!「あとちょっと」と応援の声がかかるが、もはや顔を向ける余裕も手を上げる余裕もない。持てるすべての力を振り絞って走る。あのマンションの向こう、ゴールが遠い。やっとゴール前の橋が見えた。もう前を抜くのも億劫になってきた。抜いてまたゴール前で抜かれるのもみっともない、と前の2人を追うのを一瞬諦めて力を抜いたが思い直してなんとか抜く。そのペースを維持したまま車道を左折、最後のストレートに入る。ペース落とさずゴールゲートを駆け抜ける。

ゴールタイムはネットで3時間7分18秒

最後の2.195kmは9分45秒で走った。

とにかく2年ぶりの館山若潮マラソンで大幅に=約18分も自己ベストを更新出来た。暖かい陽気で半袖で走れたこと、10月から毎月100km以上走り続けたこと、が好結果につながったと分析する。加えて言えば、トイレに寄らずにすんだこと、レース前にしっかり栄養補給したことも良かった。総じてラッキーだったと思う。ラッキーを生かせるだけの力がついたのかもしれない。

タイムは以下のとおり。

  •  5km:22:41 ← 混雑にやられた
  • 10km:21:36
  • 15km:21:52
  • 20km:21:46
  • 25km:22:20
  • 30km:22:23
  • 35km:22:34 ← 後半メインの上り坂
  • 40km:22:21
  • ゴール :09:45

ペースについてはレース前は4分40秒/kmくらいをイメージしていた。体の動くままに、かといってハーフマラソンのペースまでは上げないように心掛けて走った結果。前半よりは落ちたが後半以降ほとんどペース落とさずマシンのように時を刻みながら走ることが出来たのは収穫だった。ラストで少しだけでもスパートする力を残していたのもよかったと思う。

はっきり言っていきなりの大幅自己ベスト更新に誰よりも自分が驚いている。「まだ早い!」とマラソンの神様に怒られるかもしれませんが、サブスリーが遠い夢ではなくなってきたかもしれない。一方でこれがピークで、あと何年もサブスリーの壁に苦しむのかもしれない。でもとにかくこのタイムは素直に嬉しかった。

 

ゴール後は無料の豚汁を頂き着替えて後続のゴールを待った。全員が無事ゴール出来たのを喜んで、近くの銭湯(大混雑)で汗を流し、恒例の寿司屋で宴会!楽しい時間を過ごして帰路につきました。

来年も出るか、来年は走ったことのない勝田マラソンに一回出てみるか、悩むところです。でもやっぱりこの大会は好きだな、と思うし、いつまでもこのくらいの規模と雰囲気を残して欲しいと願います。