2012年10月 Putra Jaya Night Marathon

Putra Jaya Night Marathon 2012 に出走してきました。

昨年は後半バテバテで単調な夜のコースに気持ちも切れて、フルなのに歩いてしまった。今年はその反省を生かして歩かない!ということで、まずは昼から仮眠。午後3時から2時間ほどぐっすりと眠ることが出来ました。これがすごく良かった、と今になって思う。

そして奇跡が! 何気なく画面の消えたGARMINのボタンを未練がましく長押ししてみたら突然復活!急いで充電し直す。なんとかレースに間に合ってくれ!人工蘇生成功か?

ということで、ギリギリまで充電待って午後6時に自宅を車で出発。しかしすぐに空が暗くなって突然のスコール! ワォ、ほとんど前が見えない。高速道路ながらもさすがにスピードダウン、レーススタートは午後8時だから1時間前には現地到着したい! ペーパードライバーのワタシにとってこんな豪雨での運転は初めて。前が見えないながらも追い越し車線に移動したら、うわー、水がすごい。ほとんどウォータースライダー状態。サメでも出てきそうだ。道路の両脇にすごい水が溜まっているからみんな真ん中走ってるのね、はやく言ってよ。やっと前方が明るくなったと思ったら突然雨が止んで、信じられないことに一瞬にして乾いた道路に出くわす。雨のカーテンを抜けて来たようだ。マレーシアではよくあること。

さて、なんとか1時間前に到着してオニギリとバナナを飲み込む。そして左肩のストレッチを入念に行う。肩こりが起きませんように!駐車場はふんだんにあるので好きなところに停める。昨年この大会で知り合いが車上荒らしにあっているので注意だけは払う。事前に配布された大会ランシャツ(蛍光イエロー?)を着て、シューズは新品のアディダス。というのもシューズとシャツの色が偶然にも同じだったのでオシャレかな、と思ったのだが、走り出してまったく意味の無いことが分かった。夜のレースでおまけに照明はオレンジ灯。靴の色なんかわかるわけがない、普通にアシックス履いてくればよかった。ゴール後はしっかり血豆が出来ていた...

スタート地点でゆかみさんに声をかけて頂く。一応「ロックオンしましたよ!」というジェスチャーだけしておいたが、正直走ってみないとどうなることやら自分でもわからない...昨年は前半とばし気味でつぶれたので今年は前半6分/km未満、もしも調子が上がればもう少しペース上げてとにかく慎重にペース維持、目標タイムは3時間45分、悪くてもサブ4、と決めていた。
食べ物がほとんど無い、と記憶していたのでヴィダーインゼリーとカロリーメイトを持参。単調な夜のコースなので後半飽きたときのためにi Pod nanoも持参。

事前に雨は降らなかったが、気温はそんなに高くない、マレーシアにしてはコンディションは良い。午後8時に無事スタート。静かにマイペースで走り出す。まわりのランナーにどんどん追い抜かれるがまったく気にしない。橋の上のハイテンションな応援に励まされながらのんびり行く。誰かが掲げていたボードに「Run Like You Steal Something!」(だったかな?)と書いてあった。「なんか盗んだときみたいに走れ!」って、ちょっとどうなの?笑えたけど。

昨年はこのあたりで「お魚さん」を追い抜いたなぁ、と走っているうちに昨年の記憶が少しずつ甦る。そしてローカルランナーと無理に競り合ってあとで痛い目を見たなぁ。ということでとにかくマイペース。ちょうど自分と同じペースのスリムなランナーがいたのでひたすらついていく。マレーシアではたいていのランナーがすぐにペースダウンするのだが、この方はずっと一定のペース。上りがワタシよりちょっと遅いが下りは逆に速いのでついていきやすい。よく見るとワタシより年上のようだ。かなりの距離を併走させてもらって助かりました。
10kmの通過が52分25秒。5分15秒/kmくらい?全然悪くない。特に苦しくもない。これ以上あげずに行こう、と決める。
13km地点くらいで、ゆかみさんらしい人の後ろ姿が...違うかな?とも思ったけど追い付いてみたらご本人でした。とりあえず先に行かせて頂きますが、ここからは追われる立場。背中に熱視線を浴びながら少しずつ逃げよう、夜の暗闇にまぎれこもう。
と、今度は「お魚さん」らしき人が。久しぶり!でもいつもと違って、キャップを被っている。そしてロングタイツではなくショートパンツ。いつもの左肘を「ピチッ!ピチッ!」と脇腹に打ちつけるフォームが妙に弱々しい。追い付いてみたらやはり「お魚さん」その人であった。今日はピチピチしていないが、そのかわり顔が上を向いてパクパクしている。それはそれでお魚っぽいけど、フォーム変えたの?前の方がインパクト強くて好きだぞ(余計なお世話?)。
ニューお魚さんをパスして15km通過、この5kmが26分47秒、ペース維持。このあたりで併走していた年配ランナーさんを置いていく。
20km通過、この5kmが28分33秒。ちょっと落ちたけど、ネバーマインド、全然オッケー。そういえば月が綺麗だ。下弦の月というのかな?マレーシアに来て月を見ることがほとんどないのでしばらく眺めながら走る。まだ月を愛でる余裕がある。

ゼリーを食べるのと音楽聴くのは25km過ぎてから!と決めていたのだが、早くも気が滅入ってきた。若干お腹も空いてきた。エイドは結構な頻度であるのだが、水とスポドリばかり。それと大好きなスポンジ。常に握ったまま走る。I love スポンジ very much。スポンジメーカーは是非マラソン大会に協賛すべきですよ。レース用高性能スポンジを発売して、ランナーみんながマイスポンジとか買ったら結構大きな市場になりますよ。
と、戯言はさておき、ゼリーを食べて音楽を聴く、つもりが知恵の輪のようにイヤフォンがからまってなかなかほどけない、もうイヤ! 仕方ないので貴重なスポンジを投げ捨てて両手でほどく。音楽で少しリラックス。足の力を入れ直す。前半は短い歩幅のピッチ走法だったけど、少しずつ歩幅を広げて行くかんじ。
30km通過、この10kmが51分37秒。また少しペースが戻ったか。最後の食べ物、カロリーメイトを頬張るもなかなか飲み込めない。折り返しを過ぎてすぐにゆかみさんとすれ違う。あら?結構差が無い、距離にして500m、3分もないか。こりゃ気が抜けません、とにかくペース維持。あとでゆかみさんに伺ったら逆に「だいぶ離れてるなー」と思ったとのこと。追う方と追われる方の心理、それぞれ面白い。

35km通過、この5kmが25分56秒、GARMINも足もまだ生きている。前半抑えた甲斐がありました。このあたりから怒涛の上り坂3連発。前のランナーをターゲットにペースを落とさず走る。不思議と結構まだ行ける、と思ったら脇腹が痛くなってきた。こんなの久しぶりだ。ついでに左肩もとうとう痛くなってきた。だましだまし走る。
40km通過、この5kmが26分37秒。最後の最後でハーフマラソンのランナー、いや歩行者の大群と遭遇。皆さん静か、まるで夜中にひっそりとサバンナを移動するシマウマの群れのよう(勿論見たことないけど)。ハーフはフルの20分後スタートだから、この人たちはすでにハーフを3時間以上もかけて楽しんでいる計算、もとは取れたと思うよ。
最後の2kmが去年も長かった。もはやラストスパートする気力もなく、長い直線の先に見えるゴールを砂漠のオアシスに見立てて、焦らず急がず前進する。

ゴールタイムはネットで3時間44分ジャストらしい。

首に順位の書かれたカードをかけてもらう。「5位」とある、おぉ! これは嬉しい、けど、こんなタイムですみません...
ついでに配っていた完走証ももらう(あとで帰宅してよく見たらハーフの完走証だった...)。

結局ゴールしてから1時間半ほど待って、各カテゴリーの3位までの表彰を楽しく見させてもらう。日本の大会と違って、ゴール後の緩い雰囲気が好き。寒くないからのんびりしていられる。たいていの人が、タイムや順位など気にせず楽しむために走っているマレーシアの大会は日本と違った良さがあります。

カテゴリー2位だったゆかみさんの表彰を見たあと、いよいよお待ちかねのCASH CENTERに行く。はたして自分のカテゴリー(フル:40歳以上50歳未満男性?)第5位の賞金額はお幾ら?
なんと、RM700ももらっちゃいました。邦貨にして約1万8千円くらい、ラッキー! 遅くまで待った甲斐があった。これって税務申告しなくていいんだよね。

ということで、守りの姿勢で走った今回のマラソンですが、賞金までもらっちゃったので結果オーライ。お陰様でモチベーション上がりました。

ま、こんなラッキー2度とないだろうな、と思いつつ、これから出来るだけ鍛錬積むことにします。この大会、来年も出ないといけませんな!

写真は男子オープンの表彰式。あの発泡スチロールで出来た賞金ボードももらえるんですよ、欲しいなぁ。