2012年11月 Standard Chartered Bangkok Marathon

Standard Chartered Bangkok Marathonに出走して参りました。
SCが冠のレースは、シンガポール、香港、KLに続いて4大会目。

レース前日にゼッケン等のピックアップ。ホテルからチャオプラヤ(メナム)川をExpress Boatで遡っていく。事前にGoogle Mapで場所を調べておいたので、最寄りの船着き場で降りる。「歩いていれば誰かランナーらしき人もいるだろ」と思っていたが、誰もいなかった…
現地でゼッケン、Tシャツ、メダル(まだゴールしてないのに…)をピックアップ。同じタイのプーケットもそうだったけど、ゼッケンの保管がぞんざい、というか、ゼッケンがふにゃふにゃでマレーシアのそれよりも品質が劣る。

会場で12/23(日)開催のチェンマイマラソンの受付を行っていた。エントリーフィーは900バーツ(約2300円)とのこと。「うーん」と5分くらいその場で考えていたら「700バーツ(タイで働いている外国人扱い)でいいよ」と、なぜか頼みもしないのに値切ってくれた。が、今回はやめておいた。レースが続き過ぎる。来年必ず出よう。

帰りの船着き場で日本人らしき人がいたので話しかけたら「バンコク走遊会」の方だった。自分と同じ会社の人(すでに帰国)がつい数ヶ月前までそこに入っていたので聞いてみたらご存知とのこと。うーん、世界は狭い。帰りのボートでずっとおしゃべりさせて頂きました。

さてレース当日。

スタートは午前3時。タイはマレーシアと経度が一緒なのに1時間の時差がある。ということはタイの午前3時はKLでいうところの午前4時。前日の午後8時に就寝するもなんだか寝付けず、そのまま起床時間の午前1時を迎える。着替えて必要なものだけ持って、すぐ走れる恰好でホテルからタクシーを捕まえて会場へ。

スタートは王宮沿い。マレーシアの大会ほど人数がいないが、リラックスした雰囲気は東南アジア共通らしい。昨日お会いした走遊会のHさんと再会、皆さんで楽しそうに集合写真を撮っている。自分もマレーシアの「走馬会」のシャツを着てくればよかった...一人で出る遠征マラソンは毎度ながらにさみしいもんだ。

スタート20分くらい前に並ぶ。それほど混んでおらず前から5列目まですんなりいけた。と思ったらいきなり集団が前に動き出した、まだ15分くらい早いのになぜ? 隣にいた欧米人の兄さんたちが「これがスタートかよ!」「きっとそうだよ」「いや、ありえないよ、だってまだ15分もあるぜ」「でもみんな走ってんじゃん!」とかなり焦ったモードで会話しているのがなんだか面白かった。結局数十メートル前に移動しただけで、そこでまたスタート時間を待つ。MCの男女がしゃべりまくり。「昨年の今頃は洪水で大会が開けず、今年の2月開催となりました。そして今回11月にまた開催。今年はバンコクマラソンが2回開催された特別な年です!」なるほどね。そしていきなりバンドがEW&FのSeptemberを演奏、って今は11月だろ!

演奏が終わったところでやっとスタート。混雑もなく自分のペースで走り出せる。今回の装備はヴィダーインゼリーを1つ左手に握り締め、ポケットにアメとカロリーメイト(最後まで食べなかった)、それだけ。水が2kmごとにある、と書いてあったので飲み物は持たず、ウェストポーチもなし。

コースはすぐに高速道路を上りそのままフラットにまっすぐ走っていくシンプルなもの。あたりはまだ真っ暗だがフェンスが低いので遠くまで見渡せる。そこそこ風が吹いていてマレーシアより心地よい。今回の目標タイムは…東南アジア初のサブ3.5はさすがに無理だけど、せめて10月のプトラジャヤナイトマラソン(3時間44分)よりも良いタイムを目指そう。ペースは5分12秒をキープしたい。ちらちらとガーミンを眺めるもののペースが一定せず4分台だったり5分30秒より遅かったり、そんなにスピードを変えているわけでもないのにおかしい。そのうちあまり時計を気にしなくなる。

走り出してすぐにトイレに行きたくなる。ホテルのラウンジにあったペリエを調子にのって何本も飲んだせいだ。6km地点にトイレカーがあったので立ち寄る。そのあと10km地点にもあったのでまた立ち寄った。熱帯のフルマラソンで2回もトイレに寄るとは...

10kmの通過が53分08秒。この時点でもまだ結構の数のランナーに追い抜かれる。マレーシアと違ってタイランナーのレベルの高さを感じた。2kmごとにエイドがあるのはかなり心強い。飲み物はひたすら水とスポドリ。カップが固いプラスチック製なのでつぶして飲みづらいのが難点。それと細かい氷が入っているので一気飲みもしづらい。余った氷を頭と帽子の中に入れてクールダウンしたいのだが、そこまで氷が大きくない...

15kmの通過が1時間20分18秒、この5kmを27分10秒。なんだかぱっとしないペースだ。コースはおそらくバンコク市内から北西に向かって走っているのだろう、16km地点で折り返す。すでにすれ違ったトップランナーはそのほとんどがアフリカ系。その後ろを走るタイ人ランナーを見ると思わず応援したくなる。すれ違う際に視認した「走遊会」のランナーの方の中にはHさんはいなかったようだ。このあたりから後続ランナーに抜かれることがなくなり、徐々に前を追い駆け始める。並走するのは自分より年上の日本人ランナー。体が絞れており、いい走りをされていた。その方にしばらく引っ張って頂いた。

20km通過が1時間45分17秒、この5kmをちょうど25分、10kmを52分10秒。やっとペースが上がってきた。「無理したら後が苦しい」という思いと「せっかく走りやすいコースなのだから思い切って行こう」という気持ちがせめぎ合う。苦しくないところまで行こう!と決めてそのまま5分/kmに近いペースに上げて走る。ちょうどハーフマラソントップランナーの折り返しとぶつかる。すごい勢いで後ろから追い抜かされていく。

30km通過が2時間37分07秒、この10kmが51分50秒。あら?あんまりペース上がってなかった...それともガーミンの計測誤差か。高速道路を下りて街中に入ると、今までまったくいなかった応援がちらほらと見られる。街中に入ったせいか蒸し暑い。

このあたりから更に足が動き始める。5分/kmを切るスピードで前のランナーを追っていく。と思ったら、先ほど追い抜いた走遊会ランナーの方にさーっと抜き返される、速い...と、またもやハーフマラソンランナーの集団に追いつかれた。もうこうなれば特訓だ!と無謀にもそのハーフの集団についていく。どうせあと10kmだ、ペースは4分15秒くらいか。みるみるうちに先ほど追い抜かれたランナーさんに追いつく。
34kmのチェックポイント通過が2時間56分21秒。36kmのエイドに大好きなスポンジがあったのだが、前のランナーが取り損ねて自分も取れなかった、ショック!よほど戻ろうかと思った。あと6km、苦しい...ハーフのランナーに少しずつ置いていかれる。1kmずつのカウントが長い。38kmあたりで力尽きた、本日終了。このあたりからペースがおそらく5分30秒くらいまで落ちる。40kmの通過は表示がおかしかったので正確にはわからないが、おそらく3時間25分くらい。この10kmを48分で走ったことになる。

ラストの王宮周回の長いこと...ゴールタイムは3時間36分30秒。

ま、途中で無謀なことをしましたので予想どおり最後は大きくペースが落ちましたが、いいトレーニングになったような気がします。ずーっと同じペースでなんだかもやもやしていたので思いっ切り走れてよかったです。

ゴール後に走遊会の方に話しかけたらドリンク、アイスキャンディー、果物、そしてなんと協賛しているマクドナルドからハンバーガー×2個ももらえるところに連れて行って頂きました。
ハンバーガー...もらったはいいけどさすがに食べる気になれず、タクシーの運転手さんに贈呈しました。(ごめんなさい、K部さん! ピザでも無理だと思った...)

その後Hさんを見つけてご挨拶。来年またどこかのレースでお会いすることを約束しました。

ホテルまでタクシーで帰ってもまだ午前8時。何事もなかったかのように家族とホテルの朝食を採る。

決して楽しいコースではありませんが、フラットでエイド数も多く、渋滞もなく、マレーシアよりも涼しくて走りやすかった。走り終わってダメージもほとんどなく、来年また出てもいいな、と思いました。

次のフルマラソンは1月のドバイ。今回以上の走りをして、久しぶりにサブ3.5を出したいと思います。