2013年8月 北海道マラソン

初の道マラ、走ってきました。

前日にエアアジアジャパンで成田空港から札幌入り。北海道は…8年ぶりくらいか。違った、2010年にサロマ湖ウルトラに出てるから3年ぶりだ。降り立って、飛行機の隣席に座っていたランナーは「涼しい!」と喜んでいたけど、自分的には「十分暑い」という印象でした。ホテルにチェックインして受付会場へ。ちょうど大雨でたくさんのランナーが会場テントに足止め、その中を傘をさしながら無事に受付完了。大通りの地下で雨をやり過ごしてから、これまた20年ぶりくらいの札幌時計台まで散歩。かなり疲れていたので早めにホテルに戻って休息。結局、1週間前のマレーシアでのハーフ以来、まったく走れなかった。

当日のスタートは午前9時。7時半に会場まで歩いて到着。陸連登録者や申請タイムごとにAからEまでアルファベット順に区分けされており、地図も多数掲示されておりどこに行けばよいのか分かり易かった。荷物預けには時間がかかるだろうと思いきや、ゼッケン番号ごとに台車が揃えてあり、瞬時に荷物預けが出来て驚きました。これは素晴らしいシステムです。トイレは長蛇の列でしたが、意外に早く進みました。それでももっと数がある方がいいと思いました。「午前8時20分までに並んで下さい。遅れたら一番後ろのブロックからのスタートになります」という放送に従ってコースに出る。ここからスタートまでの40分がもうヒマで暇で苦しかった。大会テーマ曲を流してみたり、大勢のゲストランナーの紹介で時間が費やされていく。

スタート1分前にテレビ塔のデジタル時計のカウントダウンが始まる、そしてスタート!しかし前が渋滞してなかなか進まない。結局、道知事がランナーを見送るスタートゲートを通過したのは約3分後。その後も前が詰まって自分のペースで走れない。そりゃそうだ、事務局によればフルだけで12,000人も出ているのだから。

実はこの10日間ほどずっとお腹の調子が悪く(やはりヴェトナムのストリートで食べたせいか…)、そして左のカカトが痛い。ので、どうせ慎重に入るつもりだったけどスタートしてしまえば体中にアドレナリンか何かが分泌されて、もうそんなハンデはどうでもよくなる。しかしこのコースは結構カーブが多くて、特に左カーブはカカトに負担がかかって痛かった…

格好は、サンバイザーに小金井公園走友会のランシャツ、そしてランパン。ポケットには万が一のためのティッシュとハンガーノックダウン防止のPower Gel。

放送によればスタート時間は26℃くらい。東京やマレーシアの35℃よりは涼しいけど、それでも冷静に考えればフルマラソンを走るコンディションとしてはかなりきつい。はじめの5kmまではエイドが無いものの、その後は2.5kmごとにしっかりエイドステーションが設置されていた。驚くべきはその長さ。水とスポドリしかないけど、テーブルが幾つも設置されているため、最初に取り逃してもずっと続いているため焦ることなくドリンクがもらえる。ただしランナーの数も半端ないので衝突やスリップの危険性はかなり高い。ドリンクをもらうときにカップを差し出してくれるボランティアの方の目を見ながら呼吸を合わせて受け取ったつもりだったけど、2、3度はうまくもらえなかった。他のランナーと交錯して、目の前でスリップ転倒した人もいて、慌ててジャンプしてよけた。

コース自体はお世辞にも楽しいコースとは言えませんが、応援は絶え間なく、前に後ろにランナーがいるため、走っていてさみしくなることはない。カカトの痛みはあるけれど走ることは出来るので、無理のない5分/kmを切るペースで走り続ける。アップダウンはほとんど無いと言っていい。しかし気温は徐々に上がって暑くなってくる。そのため各エイドで水をもらっては頭にかけ(サンバイザーで良かった)、二の腕や太ももを濡らし、スポドリを飲んで、また水を飲む、とかなりの紙コップを消費しました。そのせいか、終盤にはエイドの紙コップがすべてなくなり、ランナーはひしゃくから手のひらで水を受け取ったとか。すみませんでした…

15km地点で小金井公園走友会のK西師匠とI田さんが待っていてくれた。ガードレールに我々出走者の名前とメッセージを書いたボードが貼ってあるのを見たときは嬉しくてグーン!と力が出て(一瞬)ペースが上がりました。身内の応援があれだけ力をくれるものだとは、走歴約10年、お恥ずかしながら初めて知りました。

お腹の調子が悪くて出走前にあまり食べなかったため、持参したPower Gelを20km地点のエイドで食べる。そして水で流し込む。これが効いたのか、エイドでバナナをもらったこともあり走っている間は空腹に苛まれずにすみました。

中間点通過:1:40:50

まぁまぁのペースか。当初目標はグロスで3時間15分以内だったけど、体調不良のうえ前が詰まっていて全然無理な話でした。

折り返してから30kmまではエイドが見当たらず(実際は折り返してすぐにあったようですが)、きつい区間でエイドがなかなか見えないのは精神的につらかった。長い新川通りの折り返しの対向車線を大勢のランナーが走って来る。知り合いを探すけれども多過ぎて見つけられない。

30kmを越えたあたりで救急車がコースの右側からやってきて交差点で止まる。我々ランナーも当然止められる。しかし…救急車はそこでコースを横切って直進すべきか左に曲がってコースを逆走するのか、どちらに進むのかが分かっていないようで、サイレンを鳴らしたままその場に停止している。10秒、15秒、止められているランナーから「早く行って!」と声が上がる。自分も思わず「早く行け」と口走ってしまう。思えば誰かの命がかかっている重要な判断中の救急車にそんなことを言ってしまった自分が恥ずかしくなる、というか後味が悪かった。あとで聞いたところによると、真夏のレースだけあって熱中症で倒れたランナーが数多くいたらしい。そういえばゴール地点で担架で運ばれるランナーを複数見た。みんな頑張りすぎ...

私設エイドが幾つかあったのでレモン、梅干しをもらって食べた。ウルトラよりも速いペースで走るフルの場合はあらかじめ歩道沿いを走っていないと私設エイドはもらいづらいな、と思った。30kmを過ぎたあたりから天気が変わって、快晴から曇りへ、そして雷の音が聞こえてくる。ゴール地点はその頃大雨が降っていたらしい。

35km地点でまたK西師匠とI田さんが応援してくれる、と思ってカッコいい走りを見せたくてそこから少しペースを上げてみる。そして、K西師匠がリポビタンDを併走しながら手渡してくれる。そのまま少し上がったペースで走り続ける。もうこのペースでゴールまで行けそうだ。

北海道大学のキャンパス内を疾走(したつもり)、雨が降ったのか下が濡れておりスリップに注意する。雨あがりの涼しいキャンパスを抜け、40km地点からスパートするつもりがどうやら見落としてしまい、JRの線路を越えて残り1kmくらいでペースを上げてそのままゴール。

グロス:3:21:00、ネット:3:18:05でした。
後半は1:37:15、前半よりはペースを上げられた(渋滞もなかったし)。

目標には遠く及ばず。でもこの状態で無事に完走出来ただけでも良かった。ゴール後はランナーの流れに沿ってアイシングの氷をもらい、ドリンクはかなり飲んだけど、頂いたオニギリは胃がやられて食べられず…

ランナーや応援の数がものすごかったけれど、それでも運営はスムーズ、素晴らしかったと思います。札幌のド真ん中スタートなので、宿泊者はホテルから走る格好で来られるのも有難い。エリートランナーを折り返しで見られる(一瞬ですが)のもいい! この大会ではタイムは出づらいけれど、多くのランナーを惹きつける何かは感じました。これはこれでオクムとは別の、もう一つの「真夏の祭典」だと思いました。

ちなみに夜のラン仲間の皆さんとの宴会は…午後5時から11時くらいまで。
走った時間より長かった。

また出るか、道マラ? 次に北海道で走る機会があるならば、別海マラソンとか洞爺湖とか別レースにもチャレンジしてみたいですね。