2015年4月 チャレンジ富士五湖 118km

6年ぶり5回目の富士五湖UM。過去100kmを2回、112kmと117kmを1回ずつ完走している。五湖コースは何年か前にコースと距離が変わり、今回も大きなコース変更のある118kmにエントリーしました。

100kmは昨年10月の四万十ウルトラ以来半年ぶり。3月は久々月間160kmも走ったので、今回の富士五湖は少しは楽に走れるか、と甘い考えでしたが、直前の1週間で2回ほど仕事で半徹があり、寝不足でボーっとした状態が続いてました。

前日土曜日の昼に大阪を出て新幹線で新富士まで移動。そこから15時半発の大会バス(有料)で富士急行 河口湖駅まで行くはずが、まず富士山駅に到着してからバスの運転手、ツアコン、と一部のお客さんがもめ始めていつまでも出発せず...やっとこさもめ事が終わって河口湖駅でM月さんとM岡君に迎えに来てもらい、常宿の「千畳」に到着したのは午後6時を過ぎていました。今回は同じ会社の面々総勢11人で100kmと118kmを走る。同じランニングクラブなら分かるけど、同じ会社で11人というのはちょっとないかも。

いつもの千畳のてんこ盛りの夕飯を食べて午後8時就寝、翌日午前1時半起床、2時から朝食。でも全然お腹が空いてません。3時前に宿を出て車でスタート地点の富士北麓公園に到着。昨年は駐車場付近が大渋滞で大変だったそうですが、今年は118km出走者だけが先に来るシステムになっており、問題なく会場入り出来ました。

予想以上にすべてがスムーズに進んで午前4時に無事スタート。いつの間にかスタート地点が陸上競技場内に変わっている。参加者数が増えたからだろうなぁ。
今年は118km:1254名、100km:2188名、71km:1110名、合計:4552名だそうです。随分大きな大会になったものです。
Special Guestの間 寛平のしゃべりを聞きながらコースに出ていく。かなり寒いけど冬のフルマラソンみたいなもので走り始めれば直に暑くなるはず。恰好はTシャツのうえにウィンドブレーカーを着て、暑くなったら丸めてポケットに入れる作戦。食べ物はスポーツ羊羹2本だけ。

はじめは下りコースで、どうしてもとばしてしまうけどここで足を使ってはいけないので自重。Y田さんとおしゃべりしながら走る。と、いきなり暗い森の向こうに富士山のシルエットが見える。おー、感動。多くのランナーが立ち止って写真撮影している。今年はしっかり晴れて良かった。自称:晴れ男の面目躍如。実は過去3大会は日照時間がゼロで、今回の出走仲間のうち「まだこの大会で富士山見たことがありません」という気の毒な人が何人かいる。というのもM田さんという強力な雨男が居たためだそうで、今年は見事にワタシが勝ちました!

ただし気温は低く、電光表示板によるとちょうど0℃。寒くて前半だけで5回もトイレに行ってしまった。コース変更により例年より遠回りをしながらまず山中湖に向かう。
10km通過:1時間5分。下りのわりには少し遅いけどまぁこんなもの。

山中湖の湖岸はくねくねしておらず走り易くて好き。そこをトイレを探しながら走る。と、いきなりすごいペースのランナーに追い抜かれる。30分後にスタートした100kmのトップランナーだった。そのあと何人かバラバラと100kmランナーに抜かれた。
20km通過:2時間6分。ここで先行していたM田さんと会う。

山中湖に別れを告げて、スタート地点の富士北麓公園まで戻る新ルート。きつい上りが増えたわけでタイム的には厳しくなるはず。この時点では歩かずに坂を上り切った。
30km通過:3時間。トイレが落ち着いて少しタイムが上がってきた。

富士北麓公園からは一気に下るルート。飛ばしたいところだけど足がもたなくなるので自重。下り途中にあるエイドで小金井公園走友会のだぶろーさんに数年ぶりにお会いした。一緒に走る予定だったのですがお怪我でDNS。サロマでの復活を期待してます!
40km通過:4時間1分。

河口湖まで下ってきて、河口湖大橋を渡りながら振り向くと富士山が見える。なんだか嬉しい。ここからが富士五湖ウルトラの本番が始まる。これまでは距離稼ぎの前哨戦に過ぎない。先行するM岡君をここで抜いて身内のトップになった。前に目標が居た方がいいのだけれど。
50km通過:4時間56分。下りが多かったせいか少しペースが上がった。

河口湖沿いはなんとなくコースを覚えている。桜がとてもきれい。ここでマレーシアでのランニング仲間であるH高さんにお会いした。71kmに参加で、軽そうに走っている。しばらくおしゃべりしながら並走。長い坂の先にある西浜小エイドでしっかり給水してそのまま坂を上り切る。トンネルを抜けると西湖だ。行きよりも心情的に帰りがつらい西湖。
60km通過:5時間55分。いい感じで走れている、ここまでは。

西湖を終えて、通称うどんエイド(野鳥の森公園)でうどんを頂く。西湖から精進湖までは距離が長くてきつい。樹海を通る大きな道を下り、やっと精進湖へ。ここをクリアすれば精神的に落ち着くのですが、精進湖は面積が小さいわりには湖岸線が入り組んでおり、ワタシにとってはかなり心情的につらいコース。
70km通過:6時間58分。そろそろバテてきたかも。

精進湖から本栖湖までもやはり距離が長く感じられる。と、100kmランナーは本栖湖に向かわず道路を渡ってそのまま直進。今までは本栖湖まで同じコースで、エイドから引き返すのが100km、エイドから先に行くのが100km超コースでそのせつない別れが良かったのに、今年からか100kmは厳密に四湖しか回らないことになったみたい。なんだか味気ない...

118kmランナーだけに囲まれながら本栖湖を目指す。75km地点の本栖湖県営駐車場に到着したときにはかなりの疲労感。うーむ、どうしよう。まだちょうどフルマラソンの距離が残ってるんですけど。しばらくエイドにたむろして、ドリンクがっつり飲んだりオレンジ食べながら座り込んで休む。かなり長居してから走り出したがすでに足が固まっている。自分で参加しておいて言うのも変だけど、本栖湖一周はなんだか気乗りのしないコース。この時間になるとにわか雨がぱらつき始めたので上着を着たり脱いだりしたけど、結局ほんの少しで収まった。本栖湖沿いのエイドはランナーが少ないせいか、水しか置いておらずさみしい、手抜きじゃない?

周回約12kmの本栖湖は、もう滅茶苦茶長く感じられて、とうとう歩き出しそうにさえなった。あー、もう二度と100km以上出ない! と思いながら走る、苦しい。
80km通過:8時間11分。エイドで休み過ぎてしまった。

気持ちが切れる寸前でなんとか本栖湖一周、県営駐車場エイドに戻ってきた。またここで長居をしてから精進湖に戻るコースへ。気分は折り返しで少し楽になった。同じメンバーのS岡君、S本さん、O澤さんとすれ違う。
90km通過:9時間25分。またエイドで休み過ぎた。

精進湖手前で右に曲がって旧精進小学校エイド。新しいコースだ。そこからまたいつものルートに戻って西湖を目指す長い上り。ここは比較的元気に走れた。と、見知った顔が応援している。小金井公園走友会のM兄さんだ。数年ぶりの再会。そのまま他の走友会メンバーともご挨拶。後方にM島師匠が100kmコースを走っているとのこと。たくさんの元気を頂きました!

うどんエイドをパスしてなんとか西湖まで戻って来た。しばらく森の中を走り、西湖岸まで下るとずーっと先が見える、見えてしまう。アリのように小さく先行ランナーが見える。あー、あそこまで行くのか、と気が重くなる。これが帰りのきつい西湖コースだ。
100km通過:10時間22分。この10kmは応援も頂き結構よいペースに戻して走ることが出来た。エイドにも長居しなかった。あと18km、最後のきつい上りも考えると2時間半くらいか。

西浜小エイド手前の坂をいっきに下り降りて、ペースよく河口湖へ。ここは観光客が結構いて皆さんから応援をもらえる。ここから次のエイドまでが結構長いことを覚えているので、頭をからっぽにして走る。エイドに到着したところ、「今日はこれでオレンジは終わりだよ!」と言われて、慌てて3切れほど口に放り込んだ。のが、どうやら間違いだったようでお腹に来た、終戦。ここから急にガックリと力が抜けてしまい、ほとんど走れなくなる。今の今まで結構いいペースで走れていたのに、この落差は腹痛のせいだけだろうか。

昨晩お世話になった千畳を通り抜け、いよいよ河口湖から離れてゴールの富士北麓公園に向かおうか、というところで足が止まった。これまで歩くことだけはしなかったのに、ここでとうとう歩いてしまった。思えばこの大会、いつも河口湖からの上りで歩いてしまっていた。6年ぶりなのに今年もきっちり同じ目に遭ってしまった。一気にペースが落ちて、後続ランナーに追い抜かれる。悔しい、歩くなんて。
110km通過:11時間30分。あと8kmを通常なら1時間で行きたいところですが、80分くらいかかりそう。

ラス前エイドからの坂はもう歩き通し。あと5km、あと4kmの表示を見ながら歩いてはたまにちょっとだけ走ることを繰り返して、やっとのことで上まで上った。そこからあと2kmの表示をやはり歩いたり走ったり。ラストエイドには止まらず、あと1kmの表示が出たところからスパート開始。こういう力だけはいつも大抵残っているのが不思議。

富士北麓公園に戻り、皆さんの応援を受けながら栄光のゴールへ。
ゴールタイム:12時間51分04秒。まぁ、こんあものでしょうか。

ゴールしてみれば苦しかった時間も忘れ、不思議と疲労感も消えた。
会社の仲間たちのゴールを見届けてから帰路へ。月曜日から東京出張なのでこのまま大きなカバンを転がして東へ。タクシーで河口湖駅に出て、新宿行きのバスと迷いましたが「高速が渋滞している」と言われて富士急行&JRを選択。ホテルに到着したのは午後10時くらい。

6年ぶりの富士五湖はコース変更があり、少し厳しくなっていました。
はっきり言って、毎年かなりいい加減だった距離表示が正確に2.5kmおきになっていたのは大きな改善だったと思います。
エイド数はよしとして、もう少し食べ物や飲み物を充実させて欲しいと思います。「プレミアムエイド」とか「はてなエイド」など設けていましたが、それが何を意味していたのかさえ全然分かりませんでした。

天気は寒すぎず暑すぎず(最高気温:18℃)、ウルトラには絶好のコンディションでした。ただ明け方スタート時。そして夕方ゴールしてからどんどん寒くなるのがこの大会の特徴で、寒さの苦手なワタシにとってレース後半からゴール後にかけて寒さに苦しむのは厳しい。やっぱり暑い夏の大会がいいです。
ちなみに、118kmの男子完走率:57.3%だったそうです。意外と低い。

6年ぶりの富士五湖ウルトラは、70kmまで気持ちよく走れましたが、やはり鍛錬不足と寝不足&体重オーバーで後半苦しみました。走っている最中は「もう富士五湖UMは卒業かな」と何度も考えましたが、しばらく経ってみると「また出てもいいかも」と思っています。でも、もし出るなら次回はやっぱりキリの良い100kmにしよう。