2011年5月 武庫川ユリカモメウルトラマラソン 70km

武庫川ユリカモメウルトラマラソン 70kmに参加しました。

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武庫川ランニングクラブの手作り人気大会で、今回が19回目の老舗大会。
参加者:707名(エントリーベース)。
天気はうす曇で微風、ちょっと湿度が高い以外は最高のコンディションだった。
コースは武庫川沿いの往復10kmのコースを7往復、一言でいえば「ウルトラ単調」なコース。アップダウンはまったくナシ。下地は林道(固い土と砂利)。川原グラウンドでの少年野球を横目で見ながら走った。

不安は、70kmという長距離と、8時間半という厳しい制限時間。70kmなんて昨年の8月の奥武蔵ウルトラ以来走っていない。昨年4月の彩湖マラソンでも70kmを走ったが、そのときは6時間を切った自己ベストを出せた。それももはや遠い過去の話。今回は8時間あたりのゴールを目指してみる。

午前8時半に地味にスタート。直後は人数も多くコースも狭いので渋滞しましたが、すぐに解消。トップ集団と何回もすれ違って(というか2回も抜かれた)、そのスピードを体感。積んでるエンジンが違うってかんじ。

 

エイドは、スタート地点(折り返し地点2)から1kmくらいと、もう一箇所(折り返し地点1)から1kmくらい、というこで、往復する間に4回エイドに立ち寄れるコース設定。メニューは、水とポカリ、菓子パン、ミニ饅頭、おにぎり、レモン、イチゴ、バナナ、ミニトマト、飴、梅干、塩、くらいだったか、正直「豪華」という印象はなし。7時間以上を走り続けるにはメニューの種類が少なすぎた。内容が平凡(おお、すごい!というメニューがなかった)だったのが残念。自分がぜいたくなウルトラメニューに慣れすぎただけか。スタッフの皆さんの雰囲気はとてもよかった。一般の応援は皆無でしたが、スタッフの方々の温かい応援に支えられた。


川沿いフラットコースは単調だし、知り合いもいないし、仕方なく無言のままひたすら走る。果たして70kmを無事に走り切れるのか、とにかく6分/kmをキープすることだけ考えて走る。少なくとも50kmまではそれで行くことにする。しかしその間にもどんどん後続ランナーに追い抜かれる、この大会はレベルが高いのか? 何故みんなサブ10ペースで走っているんだ?ずっと6分ペースで走っていたら早くも肩が凝ってきて疲れる。気分転換にちょっと自由に走ってみよう、と思って少し速く走るが、そのあたりからエイドで立ち止まる時間が長くなる。40kmを過ぎて早くもバテてきた。想定外だ! 何故だ! やはり練習不足か。


ペースがガクッと落ちてノロノロ走りになる。うーん、足が前に進まない。何のために走っているのか、と余計なことを考えてしまう。コースは単調だし、エイドも魅力ないし、もー疲れた!「途中でやめようか」と人生初のリタイアも脳裏をちらついたが、「それだけはイカン、くせになる」と思い直してゆっくりでもよいので走り続ける。45kmを過ぎて思い切ってスピード走りをしてみるが、50kmを超えてまたノロノロ走りに戻ってしまう。エイドで止まってしまうからいかんのだ! しかしもはや止まらずにはいられない。頭から水をかけて、手足を濡らして、ポカリをガブ飲み。屈伸してまたヨイショ!と走り出す。

川原のコースだけに、とにかく小石が靴によく入る。何回靴を脱いだことか。しかし意外と周りには立ち止まって小石を出しているランナーは居なかった、何故だろう。皆さん我慢強いのか、ワタシが神経質なのか、それとも石が入らない工夫をしているのか。セイフティタイプの靴がいけなかったのかもしれない。重かったのでズリズリと走ってしまった。もはやこのくらいの距離のウルトラなら普通のレースシューズでいいと思った。実際、スタート前に隣で準備していた方はターサーを履いていた。

55kmを過ぎたあたりで後ろからスピードランナーの足音がする。すれ違う人の声がけから察するに、このままゴールに向かう女性ランナーらしい。ということは自分とすでに10km差がついているということだ。追いつかれるのを感じながら、こちらも意地でスピードアップ。ずっとついてこられたが、少しずつ足音が遠のいていく。引き離したか? しかしこの後、最後のエイドが待っている。ワタシはまだラスト10kmあるので止まらないわけにはいかない。が、彼女はその時点で残り1kmだからきっとパスするだろう、と読む。そしてワタシが先にエイドで止まると、やはり彼女は止まらずに追い抜いていく。ポカリを2杯ほど飲み干して後を追う、追いつきたい。彼女は15mほど前にいる。が、追いつかない。さっきのスピードで走っているのに差が埋まらない。むしろ微妙に離れているような気がする。追いすがろうにもここでフルスピードで走ったらこっちが潰れる。彼女はラストスパートに入ったらしい。速い!結局まったく追いつけないままゴールされてしまった。やはり練習している人には勝てないのだ。
こんな余計なバトルのおかげでがっつりスピードが落ちて、65kmまではまたノロノロラン。ラスト5kmを切って全身の力を振り絞ってスピードを上げる。意識的に地面を蹴り上げて歩幅を広く取る。もはやフォームなど関係ない。

ゴールタイムは手元の時計で7時間12分くらい。
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一時は8時間も覚悟したが、なんとかタイムをまとめることが出来た、と思う。
天候は最高、単調だけど平坦で楽なコース。日陰がほとんどないので、もしも炎天下だったらリタイア続出、自分も危なかったかもしれない。
とりあえず、この1日だけで過去数ヶ月の月間平均走行距離を達成した、その点は満足。

次回出るか? う~ん、前評判の割には地味な大会だった。ウルトラの練習にはいい大会ですが、ちょっとどうでしょう。

と、別の完走者のHPを見て気づきましたが、この大会のウリは終了後の無料懇親会にあるようで、ビール、焼きそば、唐揚げ、サンドウィッチなど数々の手料理が出されたらしい。しかし自分は時間の関係もあり、知り合いもいないので早々に退散してしまった。なので、団体で参加したらきっと楽しいと思う。
正直、走っている間は「もうこりゃ出ないわ」と百回くらい思ったが、今思うと「また出てもいいかも」という気がする。ウルトラマラソンってほんと中毒になる。