2016年11月 下関海響マラソン

初めての下関海響マラソンを走ってきました。
前日夕刻に伊丹空港から福岡に飛ぶ。最近あまり使う機会もなく余っていたマイレージで飛んでみた。バスで小倉まで直行しようと思ったら、高速道路が事故渋滞とのことで大人しく福岡経由を選択。駅近くに発見した王将でたっぷりカーボローディング(し過ぎた)。このお店、3日後くらいに道路陥没した場所から100mくらいのところだった。

さて、この大会は前日受付なく事前にゼッケンとパンフが送付されており非常に便利。だから前日移動が遅くても大丈夫。他の大会も是非見習って欲しいと思う。当日の混雑回避にもつながるし、遠地開催ならばどうせランナーの皆さんは前泊するはず。

小倉のホテルの部屋で普段見ることのないテレビを点けたらちょうど珍プレー好プレーをやっていて、ボーッと見ていたらすっかり遅い時間になって慌てて寝る。でもお腹が張って寝付けない。全館暖房も暑い。うーん、フル前日なのに冴えない。

当日朝、小倉から下関までのマラソン臨時列車に飛び乗るとランナーで超満員。でも下関までは関門トンネル(九州⇒本州)を通ってたったの17分。下関駅の出口が渋滞して少し手こずるもマラソン会場までは徒歩10分でストレスなし。
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今回私はSゼッケンなので、限定の特別施設が使えるらしい。行ってみるとあったかい屋内で雨露しのげて至極快適、コレって大きな声じゃ言えませんけど差別ですよね。でも良い差別だから謹んで利用させて頂きます。しかしサブ3.5ランナーが対象で人数が多いためスペースがない。仕方なく階段の踊り場の端に陣取って、小さくなって着替える。貴重品は封筒に入れ、ゼッケンと一緒に事前送付してもらったシールで封をする。予め名前もゼッケン番号もそのシールに印字されているのでただ貼るだけ。万事がベリースムーズ。
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スタートが午前8時半、ゲート閉鎖が8時15分でその前に入場。斜め前に立っていた維新ランナーズの方にどこか見覚え有り。そうだ、萩往還で完全に走れなくなって宗頭から陶芸の里の間、夜中から明け方まで引っ張って頂いた皆さんだ。あのままはぐれて御礼が言えなかったのが心残りだっので今会えて良かった。あらためて御礼を申し上げた。

このマラソン、やたらゲストが多くて豪華。パラ女子マラソン銀メダルの道下さん、女子マラソンの尾崎好美、千葉ちゃん、元巨人投手の宮本、猫ひろし安倍総理夫人のアッキー(だっけ?)。道下さんと千葉ちゃんはキンキン声で何言ってるかほとんどわからんかったけど、道下さんが最後に「今日は暑いけど大丈夫です!リオはもっと暑かったから!」と言ったらドッと受けた。全員それぞれしゃべり終わったところでいきなり「スタート30秒前」の掛け声。スタート時間ギリギリまで飽きさせない大会だなぁ。

天気は好天、予想は20℃、これはかなり暑くなりますよ。昨晩の夕飯がまだ胃袋に残っていて体が重いよ。うーん、今日の目標タイムはサブ3.5からサブ4にダウングレードか?恰好は先週の富山マラソンと同じでTシャツ&短パン、手袋はすぐ外した。ランシャツのランナーもかなり多く見受けられた。

走り始めて数キロで関門海峡、壇ノ浦。すぐ向こうは九州でなんだかテンションアップ!と、後ろから「ファイト~」と声が聞こえてきた。猫ひろしだー!猫なで声には程遠いしゃがれ声。あっさり猫に追い抜かれる。そういえば今年は隠岐の島ウルトラで川内選手に追い抜かれたっけ。来年はどんな有名ランナーに追い抜かれるのか。

さて、このコースは簡単に言うと、U字の下真ん中からスタートして、まず右に北上して折り返し。そこからスタート地点まで戻って今度は左手北上して折り返してスタート地点がゴール。最初の折り返しからスタート地点までの海沿いコースは見事にフラット。日が照ると暑いけれど、そこそこ風があるのが救い。距離合わせの波止場折り返しを終えてスタート地点まで戻ると、猫ひろしがコースを外れてみんなにハイタッチしていた。あれ、毎年走っているらしいのに今年はフル走んないの?猫だけに気まぐれなのね、猫だましを喰らって残念(しつこい?)。

エイドは3キロおきくらいか、頻繁にあって水とスポドリ、飴や果物などいたって普通のエイド(後で調べたら16箇所も設置されていた)。ただ途中でフルではかなり珍しいコーラエイドが2箇所あって嬉しかった。暑いのでエイドで水をもらってこまめに首や手足を積極的に濡らす。

13km地点でサブ3.5のペーサー&団体をなんとかよけて追い抜いて、ひたすら4分50秒/kmくらいで走る。今日はこれが精一杯、このペースでも周りにガンガン追い抜かれる。少し前に上半身が肌色シャツ(ベージュに近いか?)の美ジョガーさん(顔は未確認)と、すごい小股でちょこまか走るこれまた女性ランナーを確認。OK、この肌色さんとちょこまかさんの二人を今日の仮想ライバルに決定。でもどんどん前に行かれてそのうち見えなくなってしまった。女性ランナーはペースが落ちないからもう追いつかないかも。

中間点通過が1時間43分、2分の貯金。このまま押せればサブ3.5いける。比較的余裕を持って走れており、出来れば30kmくらいまではこのまま行きたい。先週の富山マラソンみたいな苦しい目にだけは遭いたくありません(弱気)。

後半から始まった坂道も普通にイケる。難所の彦島大橋からの景色に思わず息をのむ。「おー、絶景じゃん!」と周りを憚ることなく自然と声が出る。海と陸地の交わる美しい景色、ウルトラだったらしばらく立ち止まって眺めていたかも。

そのあとは長いトンネル、そしてまたアップダウンが幾つか連続するけれど、短いし傾斜も緩い。陸連公認コースだからウルトラみたいな後ろにひっくり返りそうな坂はない(当たり前か)。

沿道の応援は結構多くて嬉しいけれど、なんていうのかな、真面目というかおとなしめの応援でした。私設エイドはたぶんゼロだったと思います。富山マラソンで見たハイタッチを要求してくるチビッ子大応援団もいませんでした。

走りやすい幹線道路から左に折れて橋を渡り人工島の長州出島へ。島の先端で折り返し、アミノバイタルエイドでゼリーを有難く頂く。お陰でこの後しばらくエイドに寄らずに済んだ。千葉ちゃんとのハイタッチは止めといてエイドの素麺を一気飲み。軽快な足取りではないが、かといって疲れてもいない。ただただマシンのように同じペースを刻んでいく、ある意味これは作業である。一定のリズムで呼吸して一定の歩幅で足を前に出す作業マシンと化す。30kmも35kmも淡々と通過。ペースが遅いので当たり前だが、先週の富山に比べるとなんと楽なことか。

34km地点では追いつくのを諦めていた肌色さんをとらえた! 若い、たぶん美ジョガー(未確認)。38kmあたり、トンネル内ではやる気もなかったのに太めのお兄さんランナーと競り合いになり、少しペースが上がってしまった。仕方なくお兄さんを置き去りにする。人間はマシンには勝てませんよ(笑)。40kmを超えてから気持ちスパート、ゴール直前のコーナー手前で仮想ライバルのもう一人、ちょこまかさん発見、サクッと追い抜く。そのまま余裕を持ってゴール!

タイムはグロスで3時間26分10秒、この天候とこのコースで3時間半を切れたので御の字。願わくば12月の奈良でも3時間半を切って、2月の別大では関門タイムを気にせず楽に走りたい(ならば夏にもっとしっかり練習しとけって話ですけど…)。
ゴール後はタオル、飲み物、完走証、メダルを頂く恒例行事。日本のマラソンっていつ頃からフルでもメダルが貰えるようになったんだろう?東京マラソンの影響でしょうね。

道路を挟んだフェスティバル会場で無償のフグ汁を頂く、さすが下関!
その後は昭和の香りがするローカル銭湯で気持ち良く汗を流し、ランナー仲間の皆さんと楽しい打ち上げ。ランナー同士のマラソン談義はいくら時間があっても尽きませんね。話を聞いているとまだまだ九州のフルマラソンで走りたい大会があるなぁ、困ったなぁ(笑)。 帰りは小倉からサクッと新幹線で帰宅。小倉駅で鉄郎とメーテルにご挨拶。

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  • コース:★★★ きつい坂はあったけれどそれもアクセント。彦島大橋からの景色は絶景でした。ウルトラを走っているような気分になれました。
  • エイド:★★☆ 私設はなかったけれど各エイド充実しており、コーラやアミノバイタルが提供されたのは嬉しかった。
  • 応援:★★ ごくごく普通でした。
  • アクセス:★★★ 小倉駅から歩いてすぐ。会場から銭湯まで歩けるのも嬉しい。
  • 運営:★★★ 前日受付無しはポイント高い。当日の会場も動線がしっかり考えられており、スタートまでの時間もトークの連続で飽きませんでした(笑)。
  • 総評:良い大会に出会えた、というのが率直な感想。必ずまた走ってみたいと思わせてくれる大会でした。さすがの人気大会だけあって運営はスムーズで、アンケートで更にサービスを改善しようとする姿勢さえ見られ、非常に好印象でした。